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相手が納得していなくても、説得は成立する

女性部下:「こちら、承認をお願いします」
男性部長:「うーん、どうもこのやり方だと上手くいく気がしないんだよなぁ。まあ、仕方ない」
女性部下:「でも、このデータを見て下さい。このラインを越えたところで売上が急上昇する可能性が高いんです」
男性部長:「だから、そこが上手くいかない気がするんだよ」

どうも、部長は女性部下の言うことに納得できないようです。
「仕方ないなぁ」という言葉までは引き出せたのに、結局承認には至らなかったようです。


■納得しないのに「やる」

女性がビジネスの場で男性を説得するときに、1つ注意しておいた方がよいことがあります。
「男性を必ずしも納得させる必要はない」ということです。

どういうことかというと、男性は『納得する/納得しない』でビジネスを考えるのではなく、『やる/やらない』で判断をしています。
男性は自分が納得していないことであっても、『やる』と判断することは多々あります。

 

ただし、男性が納得していないのに『やる』と決断したあとで、相手に重ねて説得されると男性は「やると言ったのに、どうしてそこまでしつこく言ってくるんだ」という気持ちになります。
さらにしつこく説得され続けると、「もういい、やらない!」と意固地になってしまいます。

男性が「気が進まないけどやろう」とか「やってもいい」と言ったとき、たとえその男性が納得していなくても、その場で話を切り上げた方がよいのです。

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■納得してもらいたい女性

女性としては「やる/やらない」の前に、「納得するか/納得しないか」という価値観がでてくることでしょう。
「やる」ときには納得している。
「やらない」ときには納得していない。

女性としてはこういう前提を持っていて、「やるという決断のために相手に納得させたい」と思うことが多いでしょう。
しかし、そこはグッとこらえて、説得をやめた方が上手くいくのです。


■仕方ないなぁは「やる」の意味

(特に年配系の)男性上司が使う言葉に「仕方ない」というものがあります。
この男性の「仕方ない」は「やる」という意味で理解しておくと良いでしょう。

男性から「仕方ないなぁ」という言葉が漏れたとき、すかさず「ありがとうございます!」と言い切って、説得を打ち切ると「やる」という合意がとれたことになります。
(あとで、メールなどで「先ほどの件、進めさせていただきます」とエビデンス(証拠)を残しておくこともオススメしますが)

説得を続けるのではなく、そこで話を打ち切った方が合意がとりやすいのです。

女性にはすごくわかりづらい男性の表現方法ですが、これは対男性上司と接する際にはよく使うノウハウなので覚えておく良いでしょう。


イラスト:ににこ

 


織田隼人 |

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